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下記は、旧NECエレクトロニクス社が所管していた製品または情報に関するページです。

電気



目次

FAQ-ID : ele-nnnn

0001電気ってなんですか。
0002電気に関する単位


電気ってなんですか。

FAQ-ID : ele-0001最終更新日 : 2009/01

Q-1
電気ってなんですか。
A-1
電気の実体は「電子」です。
電気はプラス(+)からマイナス(-)へ流れると言われますが、実際は電子がマイナスからプラスへ移動します。これが発見されたときには、すでに「プラスからマイナス」が世の中で定着していたので、混乱を避けるため、「電流はプラスからマイナス、電子はマイナスからプラスに、それぞれ流れる」という定義になってしまいました。



電子は、あらゆる物質(固体、液体、気体)に含まれています。物質を構成する原子そのものが、陽子(+)と中性子からなる原子核と、それを取り巻く電子(-)でできています。外力などによって、原子の電子が飛び出した場合、これが電気となります。本来、陽子と電子は同数ですが、電子(-)が飛び出した原子は、電気的には陽子(+)が過剰になるので、プラス・イオンとなります。逆に電子が飛び込んだ原子は、電気的には電子(-)が過剰になるので、マイナス・イオンとなります。

たとえば、ナトリウム原子(Na:原子番号11)は、それぞれ11個の電子と陽子、12個の中性子でできています。



ここで、最外核の電子は1つなので、これが飛び出せば安定します。
また、塩素原子(Cl:原子番号17)は、それぞれ17個の電子と陽子、18個の中性子でできています。



ここで、最外核の電子は7つなので、ここに電子が飛び込めば安定します。
したがって、ナトリウムNaと塩素Clは容易にイオン結合して、NaCl(塩)になります。これを水に溶かすと、安定したままナトリウム・イオンNa+と塩素イオンCl-に電離(イオン化)した塩水となります。ナトリウムはアルカリ金属の一種なので、ナトリウム・イオンNa+を含む水は、アルカリ・イオン水と呼ばれます。
プラスやマイナスの性質を帯びることを「帯電する」と呼びますが、これはプラスの電荷とマイナスの電荷によるものです(電荷Qの単位はクーロン[C])。1つの電子の電荷量はe-=1.6×10-19[C]です。

塩のように原子が結合した場合は、電子が内部で安定してとどまりますが、電子が原子から飛び出した場合、自由電子となります。これが電子の足りないところへ流れると電流となり、流れる先がなくてとどまると静電気になります。
自然界の現象では、雷がその例です。これは、マイナスに帯電した雲(水蒸気)から電子が、地表やプラスに帯電した雲に放電されるのです。



【ティー・ブレイク】
原子から電子が飛び出す要因のひとつとして、太陽からとどく紫外線があります。よくオゾン層の破壊が話題になりますが、これは地上約10~50kmの成層圏(ここに大気中のオゾンの90%以上がある)のオゾンが分解されて失われることです。
目に見える可視光線は、虹で見える波長400~750nm(紫から赤)で、赤より波長の長い領域は赤外線、紫より波長の短い領域が紫外線です。紫外線は生物への作用によって分類され、UV-A(波長400~315nm)、UV-B(315~280nm)、UV-C(波長280~100nm)に分けられます。

UV-A(A波):大半が地表にとどき、シワやたるみの原因となる。

UV-B(B波):一部は地表へとどき、皮膚ガンや日焼けを生じ、シミやそばかすの原因となる。

UV-C(C波):生物に最も有害だが、オゾン層と大気中で吸収され、地表にとどかない。


オゾン層破壊によって、わたしたちが影響を受けるのはUV-Bです。オゾン層が1%減少すると、地上のUV-B量が約1.5%増加すると言われています。オゾン層は生成と消滅を繰り返していますが、フロンやハロン、臭化メチルなどが紫外線に反応すると、オゾンを分解してオゾン層破壊を促進します。
これは、塩素や臭素がオゾンと化学反応を起こすためで、これらの原子1つでオゾン分子を数万個も連鎖的に分解すると言われています。たとえば「フロン」というのは、炭素、水素、フッ素、塩素などの化合物です(日本での俗称で、世界的にはデュポン社の商標「フレオン」)。紫外線で分解されたフロンから塩素分子が放出されてオゾン分子に出会うと、次の触媒反応が起こります。

Cl2+2O3→2ClO+2O2→Cl2+3O2

つまり、オゾンO3が酸素O2になるため、オゾンが消滅したことになります。
オゾンは殺菌力が強く、環境を汚染しないので、殺菌システムなどで利用されることもありますが、体にいいものでしょうか。これは、酸素O2が紫外線を受けて分解・結合し、O3になったものです。つまり活性酸素の1種です。活性酸素は体内でも発生していますが、大量に取り入れるとガンの原因になると言われています。直接触れないところから、わたしたちを守ってもらいたいものです。

(2005/10)

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Q-2
人工的には、どのように電気を発生させているのですか。
A-2
ひとつには、磁界中でタービンに巻いた導線コイルを回転させ、フレミングの右手の法則に従う電流を発生させる方法があります。この原理は、発電所の発電機から、自動車や自転車のダイナモ、懐中電灯や携帯ラジオの手動発電機など、広く利用されています。発電所の動力源としては、水力・火力・原子力・風力などがあります。タービンの回転で起電方向が周期的に変わるので、交流発電となります。
もうひとつは、発光ダイオードの逆原理で、PN接合の半導体に光をあてると、そのエネルギによって電子が空乏層を越えて導通するようになります。この原理は、ソーラ発電や光半導体の受光素子などに利用されている直流発電です。また、熱を電気エネルギに変換する例もあります。

なお、簡便に利用される電源として電池(バッテリ)があります。化学実験で習うボルタ電池(ガルバニ電池)が起源で、電解液に2種類の金属を浸し、化学反応で陰極にイオン化した電子を発生させる直流発電です。使いきりの一次電池と、充電して繰り返し使える二次電池があります。次表に、電池の例を示します(素材はメーカによって異なることがあります)。

分類名称陽極陰極電解液公称電圧
一次電池
(乾電池)
ボルタ電池(非商用)亜鉛硫酸 
マンガン電池二酸化マンガン亜鉛塩化亜鉛1.5V,9V
アルカリ・マンガン電池二酸化マンガン,
黒鉛
亜鉛水酸化カリウム,
塩化亜鉛
1.5V,9V
二次電池
(蓄電池)
鉛蓄電池(車載など)二酸化鉛希硫酸2V/セル
リチウム・イオン電池酸化コバルト・リチ
ウム
グラファイト炭酸エチレン3.7V
ニッケル水素電池水酸化ニッケル水素吸蔵合金水酸化カリウム水溶液1.2V
ニッケル・カドミウム電池水酸化ニッケル水酸化カドミウム水酸化カリウム水溶液1.2V

また、これらの金属反応ではなく、燃料と酸化剤(たとえば水素と酸素)で電気を生成する燃料電池があります。特に最近は、再生可能なクリーン・エネルギに対する需要が高まっているため、生体触媒(酵素)で食物(生ゴミのバイオマスなど)の糖やアルコールを分解して水素を生成し、電気エネルギを取り出すバイオ燃料電池の研究が進められています。

(2009/01)

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電気に関する単位

FAQ-ID : ele-0002最終更新日 : 2007/09

Q-1
電気に関する単位の意味は?
A-1
電気関連では、おもに電圧V(単位[V]:ボルト)、電流I(単位[A]:アンペア)、抵抗R(単位[Ω]:オーム)、電力P(単位[W]:ワット)、周波数f(単位[Hz]:ヘルツ)といった項目が基礎パラメータです。

(1)電圧
電圧というのは、電荷の位置エネルギです。ですから、電圧は高い/低いという表現をします。水にたとえるなら、水深の深いところでは水圧が高くなったり、高低差の大きな水の流れのエネルギが大きくなったりするようなものです。
物質に電圧を加えることを「電圧をかける」とか「電圧を印加する」と言います。
なお電気には、時間の経過とともに極性(±)が変動する交流(AC:Alternative Current)と、極性変動のない直流(DC:Direct Current)があります。電灯線のAC100Vというのは正弦波交流で、実効値が±100V、ピーク値は±141Vです。これに対して、電源アダプタ出力のDC4.5Vなどは直流です。



電圧というのは、相対的な概念です。たとえば、半導体ICのVDD、GND端子に電源を供給する場合、GND=0Vとみなして、VDD=3.3Vというのはそれより3.3V高い電圧を印加することを意味します。絶対的な電圧は電位で定義され、地球(対地アース)の電位を0Vとします。先の例のGNDは装置の筐体(シャーシ・アース)の電位で、0V電位とは限りません。2点間の電圧は電位差であり、一般に用いられている電圧というのは、この電位差のことです。





(2)電流
電流は、単位時間に電気(電荷Q)の流れる量を表します。

電流I=dQ/dt

電圧が高いほど、電流が多くなります。



人体に1Aの電流が流れると死にいたると言われていますが、この1Aというのは次のような値です。

1m離れて平行に1A流れる電流の間には、1mあたり2×10-7N(ニュートン)の力が働く


なお、「消費電流」とか「電流を消費」という表現は誤りです(「(4)電力」参照)。

(3)抵抗
抵抗は、電気の流れにくさです。同じ電圧でも、抵抗が小さいほど、電流は多く流れます。



電気関係の基礎的な法則に、オームの法則があります。

オームの法則 : 電圧V(V)=電流I(A)×抵抗R(Ω)


(4)電力
電力は、電圧と電流の積です。

電力P(W)=電圧V(V)×電流I(A)

たとえば40Wの電灯線用電球には、40/100=0.4Aの電流が流れます。
電力会社の使用量明細では、kWhという単位を使用していますが、これは1時間当たりに消費する電力を累積した積算電力量です。40Wの電球を1時間使用すると、40Whという電力量になります。1500Wの熱器具を3時間使用した場合の電力量は、4.5kWhになります。
ところで、電力は「消費する」という表現をします。「消費電流」という表現は誤りで、電流は消費してなくなることがなく、ループして戻るか、行き先に到達します。「消費」に対しては、「消費電力」でなければなりません。電流については、「定格電流」とか「電源電流」、「動作電流」などの表現が用いられます。

【ティー・ブレイク】
交流の電気の場合の電力値としては時間的な変化に対して平均値をとることが一般的です。実効値というのは、抵抗負荷Rに交流の電気を供給したときに、直流と同じ平均電力を消費する電圧と電流の表現方法です。
交流電流i(t)を用いた各瞬間の電力値はRi(t)2として表されますが、これはRi(t)2の平均となり、直流電流Iは



となります。
この関係から実効値はその瞬時値の2乗(Square)の平均値(mean)の平方根(root)で表されます。
尚、このことから実効値であることを示す表記方法として(root mean squareを略し)rmsを用いVrms,Irmsと示します。

この様に交流の電圧と電流は実効値で表され、これによって、電力計算を直流と同様に行うことができます。電圧と電流のピーク値がVp,Ipの正弦波交流の場合を算出しましょう。

電流i(t)=Ip・sinωt
電圧v(t)=R・Ip・sinωt
電力P(t)=R・i(t)2=R・Ip2・sin2ωt=R・Ip2・(1/2)(1-cos2ωt)


平均電力は、これを1周期分だけ積分して、周期Tで除算したものです。

1周期分なのでωt=2πより、第二項は積分すると0となるため、

直流の電力計算式は、

P=V・I


そこで、Vrms,Irms(実効値)をそれぞれVp,Ipの「ルート2分の1」と定義すると、直流と同じ計算式になります。


(5)周波数
周波数というのは、一定周期で変化する交流成分について、1秒間に振動する回数を意味します。周波数と周期は逆数の関係です。

周波数f(Hz)=1/周期T(s)




【ティー・ブレイク】
商用送電は、東日本が50Hz、西日本が60Hzですが、これは発電機導入の歴史による文化の違いです。
エジソンが世界初の電力供給システムを完成した翌年1883年(明治16年)に、東京電燈(現在の東京電力)が設立され、文明開化の波に乗って、日本でも一気に電化が進みました。当初、東京は直流、大阪は交流を支持していましたが、1895年に東京も交流に切り替えることにして、浅草の火力発電所に、ドイツのアルゲネ社製50Hzの交流発電機を導入しました。大阪電燈は米国のトムソン・ヒューストン社(のちにGE社が吸収)製の125Hz発電機を導入しましたが、1897年にGE社製の60 Hz発電機に切り替えました。その後、神戸・京都・名古屋の電燈会社もGE社製の60 Hz発電機を採用しました。このため、西日本は60Hzになりました。
たとえば交流モータでは、回転数が周波数に依存して20%の違いを生じるため、システムによっては切り替えが必要になります。東海道地域では、富士川を境に周波数が分かれています。
最近はDCモータやインバータ制御の普及で、周波数を気にする必要性が少なくなっています。

(2007/09)

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